アシタカやレゴラスみたいに弓を引きたい!


登場人物

ヒカル

20才

矢場的野高校のOB由美の先輩

永井由美(ながいゆみ)

矢場的野高校3年生17才春から大学生


ねえヒカル先輩!私、弓を始めたいんです!

お、いいじゃないか由美ちゃん。大学生から新しいことを始めるのは良いことだよ。部活の弓道部に入るのかい?

うーん、ちょっと違うんです。私がやりたいのは、こう…『もののけ姫』のアシタカとか、『ロード・オブ・ザ・リング』のレゴラスみたいな感じなんです! 森の中を駆け回りながら、バババッて連射したり、斜めに構えてカッコよく撃つやつ!

なるほど(笑)。いわゆる「実戦的」で「野生味」のある弓スタイルだね。 確かに、シンプルで飾りのない木の弓を直感的に操る姿はカッコいいよね。

そうなんです! で、それを習うには「アーチェリー」と「弓道」、どっちに行けばいいんですか?

結論から言うとね由美ちゃん。 「普通のアーチェリー」に行っても「弓道」に行っても、アシタカやレゴラスにはなれないんだ。

ええーっ!? どっちも弓なのに!?

まあ落ち着いて。それぞれの特徴を見てみようか。 まず「弓道」。これは日本の武道だね。

弓道は「礼に始まり礼に終わる」。28メートル先の動かない的を、決まった所作と精神統一で射抜くものだ。 アシタカみたいに走りながら射たり、素早く矢を番えたり(速射)することは、現代の一般的な弓道場ではまず教わらないよ。

あー…確かに。袴姿で静かに集中しているイメージですもんね。森の中を走る感じじゃないかも…。

次に「アーチェリー(オリンピックスタイル)」。 これは命中精度を極限まで高めるスポーツだ。

見てごらん。本体に照準器(サイト)や、振動止めの棒(スタビライザー)がたくさん付いているだろう? すごくメカニカルで精密な道具なんだ。

うっ…カッコいいけど、私が持ちたい「シンプルな木の弓」とは見た目が全然違います…。 レゴラスの弓には、そんな機械みたいな部品ついてないですもん。

そうなんだ。
弓道 = 精神修養と型を重視する静的な武道
アーチェリー = 精密機器を使って点数を競うシューティングスポーツ どっちも素晴らしい競技だけど、「ファンタジー映画の主人公になりたい!」という目的とは、どうしてもズレてしまうんだよ。

そんなぁ…。じゃあ、日本でアシタカみたいになるのは無理なんですか? 私、諦めるしかないの…?

ふふっ、諦めるのはまだ早いよ。 由美ちゃんが求めているのは、
「伝統弓術(Traditional Archery)」や
「歴史的な弓(Historical Archery)」
に近いスタイルなんだ。 道具に頼らず、自分の感覚(本能)で狙い、実戦的な身体操作で引くスタイルだね。

それです!! それがやりたいんです! どこに行けば教えてくれるんですか!?

それなら、おすすめの場所があるよ。 「安藤弓術場(あんどうきゅうじゅつじょう)」というところだ。ちなみにうちの実家だよ

ヒカル先輩の実家??安藤弓術場…? 普通の弓道場とは違うんですか?

全然違うよ。古来の「実戦的な弓の引き方」や、道具に頼らない汎用的な弓の楽しみ方を教えてくれるんだ。 まさに由美ちゃんがイメージしているような、素朴な弓を使って、直感的に的を狙う体験ができるよ。

えっ、すごい! じゃあ、あの映画みたいなシンプルな弓で撃てるんですか?

もちろん。 初心者向けの体験教室がすごく充実しているんだ。 しかも、映画やドラマの弓術監修もしているよ!
ここなら、アシタカやレゴラスの気分を味わえるはずだよ。

うわぁ、最高じゃないですか! 私、アーチェリー場に行こうか迷ってたけど、相談してよかった〜!

「アニメや映画を見て憧れた」っていう動機でも、温かく迎えてくれる先生がいるから安心だよ。 まずは体験教室に行ってみるといい。きっとハマると思うよ!

はい! さっそく申し込んでみます! ヒカル先輩、ありがとうございます!

アクティビティジャパン

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二章 〜来場〜

二人は土曜日に安藤弓術場を予約し、当日の朝を迎えた…

ついに来ました、土曜日! でもヒカル先輩、「安藤弓術場」がある成田のほうって、けっこうのどかな場所ですよね? 私、車の免許持ってないんですけど、久住(くずみ)駅から歩けるんですか?

ははは、駅から歩くとちょっとしたハイキングになっちゃうね。 でも大丈夫。安藤弓術場は「駅までの無料送迎」をしてくれるんだよ。

えっ、送迎付きなんですか!? それはめちゃくちゃ助かります!

だろう? だから電車で「久住駅」まで行けば、あとは安藤さんが車で迎えに来てくれるんだ。

1時間後、久住駅到着

やっとついた!無人駅なんてはじめてよ

空気が良いねえ

こんにちは!予約してくれたヒカルさんと由美さんかい?

ハイそうです

車に揺られて5分後・・・

着きました! ここが安藤弓術場ですね! 緑に囲まれてて、空気がおいしい〜!

着きました! ここが安藤弓術場ですね! 緑に囲まれてて、空気がおいしい〜!

ふふ、気に入ってもらえて嬉しいです。 まずは道場の中をご案内しますね。

こちらが「室内練習場」です。 ここでは約6メートルの距離から的を狙う練習ができます。 雨の日でも風の日でも、快適に弓を引くことができるんですよ。

おお〜、秘密基地みたいでワクワクします! 6メートルなら、初心者の私でも当たりそうな気がします!

いきなり遠くを狙うと矢をなくしやすいからね。 まずはこの距離で、フォームや狙い方のコツを掴むのが一番なんだ

そして、こちらが「屋外射場」です。 ここでは弓道と同じ、28メートル先の的を狙うことができます。 慣れてきたら、矢を放つ爽快感を味わってください。

うわぁ、広い! あそこで、アシタカみたいに遠くの敵(的)を射抜くんですね…ゴクリ。 室内で基礎をやって、屋外で実践。完璧な流れですね!

さあ、それでは体験の準備を始めましょうか。 …おや、ちょうど今日の「先生」がいらっしゃったようですよ。

えっ? メインの先生? 安藤さんが教えてくれるんじゃないんですか? もっと厳しい達人みたいな人が出てくるの…?(ドキドキ)

ミカ先生、生徒さんが来ましたよ〜。

「ニャ〜ン」

えっ……ね、猫!?

紹介しよう。この方が安藤弓術場の看板猫であり、裏の支配者(?)でもある「ミカ先生」だ。

きゃーーーー!! かわいいーーー!! この子が先生なんですか!?

はい(笑)。 ミカ先生は練習中、皆さんの足元でスヤスヤ眠ったり、たまに厳しい目(?)でフォームをチェックしに来てくれたりします。 ミカ先生に癒やされながら弓を引くのが、ここの一番の楽しみ方なんですよ。

なんてこと…。 「弓術場」って張り詰めた空気で怖い場所だと思ってたけど、こんなにモフモフな場所だったなんて! 私、一生通います!!

(あ、完全に心を掴まれたな…笑) よし、ミカ先生への挨拶も済んだことだし、いよいよ実際に弓を持ってみようか!

つづく

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